PARTNER STORY 2022-23
アルティーリ千葉を通してみんなが一丸となれることが、何よりもうれしい
2021年10月16日の千葉ポートアリーナ。アルティーリ千葉がアイシンアレイオンズを迎え創設初シーズンの最初のホームゲームに臨んでいた。序盤に良い波に乗れなかったアルティーリ千葉は第1Q終了時点で11-19と劣勢に立たされ、流れが行ったり来たりの展開を経た後の第4Q開始時点では、52-63と2桁のビハインドを背負っていた。しかし最終クォーター、ブラックネイビーのユニフォームやTシャツを着てスタンドを埋めた1,731人のファンが見守る中、開始5分過ぎにレオ・ライオンズが得点した時点までの15-4のランで67-67と同点に追いつくと、以降も怒涛のオフェンスで83-72の逆転勝利を収めた。
この日会場で歓喜を味わった一人に、アルティーリ千葉のパートナーを務める株式会社NEWONEの上林周平代表取締役社長がいた。正確には一人ではなく、上林氏は社内で声をかけて大勢の社員と一緒にこの熱戦を見守っていたのだ。「第3クォーターまでは負けていて、大丈夫かな…!? このままだとみんなをガッカリさせてしまうなぁと内心ドキドキしていました。でも綺麗な逆転勝ちで、昨シーズンを通しても象徴的な、感動的な第4クォーターになりましたよね」
この試合でアルティーリ千葉の戦いぶりに魅了された株式会社NEWONEの一同は、以降チームのファンとしてシーズンを過ごすこととなった。2021年入社の降旗光星氏は、中でも“アルティーリ千葉応援団長”に任命され、スケジュール帳にはライオンズの誕生日が記されているほど(ほかの選手の誕生日も)。降旗氏は大学までサッカーに情熱を注いだアスリートだが、正直なところバスケットボールには疎い人物だ。それでも素人目線で毎試合情報(例:バスケ素人が選ぶスタメン予想等)を発信し始めると、それが仲間たちの関心を集めるようになり、一人一人ファンが増え、応援したい選手が現れ、いつの間にか社員同士がそれまで以上に一体感を持つような空気が生まれた。また、降旗氏はご両親を観戦に誘ったところ、「翌試合以降、両親だけで観戦に行くようになったんです笑」と笑顔を見せる。
上林氏は、「降旗君のカレンダーでレオ・ライオンズ選手の誕生日と書かれているのを見つけて喜ぶ社員がいるほど、アルティーリ千葉がメンバーたちにとっての一つのよりどころ。やっぱり初戦がいい勝ち方だったのもすごく良かったのでしょうね」と歴史的な逆転勝利を生で目撃した効果を語る。
理想的なONE TEAMを追求するアルティーリ千葉のコンセプトに共鳴
このような、組織が一体となり、一体感を感じる取り組みは、社員同士の相互理解を深め、エンゲージメント(※)の向上に結果としてつながる。そして、株式会社NEWONEが事業としているのが、このエンゲージメントを高める支援なのだ。
※注釈=エンゲージメントとは、組織や仕事に対して自発的な貢献意欲を持ち主体的に取り組めている状態を表した指標。従業員の生産性や離職率との関係も複数の研究で証明されているため、近年多くの企業が経営指標として導入している。
「すべての人に働きがいを、すべての組織をONE TEAMに――ということがテーマ。大手企業を中心に、人付き合いが表面的な関係性になっている部署とか一枚岩になれないという悩みを抱えた組織を、人と人との関係性を良くしていくことで強い組織力を持つONE TEAMに変えていく過程を支援している会社です」というのが、上林氏の説明だ。「アルティーリ千葉の支援は組織をONE TEAMにする支援に重なり、コンセプトが合っているという点が、パートナーにならせていただこうと思った背景でした。組織のエンゲージメントを高めて『ONE TEAMでやろうぜ』と言っていく企業なので、アルティーリ千葉がいかに理想的なONE TEAMであるかを追求していく姿は、我々もお付き合いがある各企業に展開できます」
創設初年度からの支援にはリスクも伴うと承知していた。生まれたばかりのチームでB3からのスタート。うまくいくかどうかはわからない。それでも、突出した才能に頼らずみんなでよいチームを作っていこうというアルティーリ千葉のスタイルには魅力があった。かつ、創設初期のリスクをとることで、偉大なる歴史の始まりにその時点から関与できることに大きな価値を感じた。このパートナーシップは、創業5年の株式会社NEWONEにとって、非常に大きな投資だったという。しかしその決断の成果は驚くほど大きかった。
「決断する前には役員を説得する必要もあり、そのためにパートナーシップで期待できる効果を検討しました。その中で一番上に置いたのが社員エンゲージメントだったのですが、結局一番効果があったのがそこだったんです。社員同士の関係性強化には、ダントツ一番効果がありました」
試合を応援に行くだけではなく、オフに入ってからは岡田優介をパネリストに迎えての社員向けオンライン・ディスカッションの企画も実現した(もちろん進行は降旗氏だ)。集まった社員に「皆さんは僕たちの仲間です」と真っ先に伝えた岡田に、その場は非常に盛り上がったという。そして、すべての人の働きがい向上を目指す会社ということもあり、多くの社員たちの間で、岡田の人間力や言葉のどこに魅力があるのかが話題となったそうだ。
特に社員たちの心に届いたのが、「うまくいっているときは誰がやってもうまくいく。だからうまくいかないときにチームの真価が問われる」という言葉。人とチームを見る株式会社NEWONEらしい着眼点が感じられるフィードバックだ。
ライジングストーリーを支援し、一緒に乗っていきたい
B2で戦う2022-23シーズン、何かがどこかで停滞し、ひっかかり、誰かが悩むときが来るかもしれない。そのときにどうしていくか、株式会社NEWONEの社員たちは注目し、仲間として応援している。
代表の上林氏の期待ももちろん大きい。「一気にB1に上がりたいですね。アルティーリ千葉が創設時点で掲げたライジングストーリーに、一緒に乗っていきたいです」。B2昇格自体も難しいのをわかっていても、その困難を2年続けることにさらに大きな意味を感じている。「B1昇格の奇跡を起こすところを一緒に体感できたらいいなというのが、心からの思いです」。
さらに上林氏は、「アルティーリ千葉の成功を通して、みんなが一丸となれることが何よりもうれしいことです。みんなで応援して一丸となれる状況になるといいなと思っています」と話し、降旗氏と笑顔を交わした。
上林氏の言う「みんな」は、株式会社NEWONEの社員だけを指す言葉ではない。このチームで勝ちたいというアルティーリ千葉の思い、支援するチームを勝たせたいというパートナーの思い、応援するチームに勝ってほしいというファンの願いが一つになって生まれる形だ。「私たちは自社だけではなく、社会全体としてより良い価値を生むことを大事にしています。パートナーもチームの方々も、ファンもみんなで一枚岩になってアルティーリ千葉を応援できること。2022-23シーズンがそんな機会になり、みんなで感動できたらいいなと思います」。
その過程は究極のエンゲージメント向上に繋がるとも言えるのではないだろうか。
上林社長の昨シーズン印象に残った試合
2021-22SEASON ホーム開幕戦 GAME1
全社員で応援に向かったホーム開幕戦でしたが、見事な逆転勝利により社内の熱気が一気に上がりました。開幕戦の翌日には「俺は岡田選手がMVPだと思う」や「私の推しは大塚選手」といった会話もオフィスで生まれ、社内にアルティーリが深く刻まれる事になった記念すべき試合です。